メガネ

近所のコンビニの店員さん(女性)は口の端に泡が溜まってます、見ると、どうしよう!、この子だって好きな人がいてさ、それでやっと飲みに誘えてさ、今日は気合入れてルージュをひくのよってさ、でもさ、いざ呑み始めたらさ、彼が言うの、「お前カニ?泡ふいてんだけどー、カニちゃん」てさ、エビちゃんみたいにゆるふわに決めたのに、カニちゃんになっちゃって、同じ甲殻類なのに!って!、って悔しい思いで布団にくるまるかもしれない!って!って、かわいそうな気持ちになってしまいます
彼女を傷つけないようにどう注意してやればいいものか、今日もとぼとぼアパートへ一人うなだれて帰ります

メガネ

小学校の時に、きっと誰もがはまってしまうと思うんですけど、悪魔とかそういう類のもので、自分もそういうのに「ひえー」と言ってはテンションを上げていました、そういう怖いお話をとても得意としていた「あいだくん」という友人が居ました、あいだくんは日々「お前は呪われている〜ひゃひゃひゃひゃ〜」とクラスメイトを恐怖のどん底におとしめては腹を抱えて爆笑するというサディステックな人だったのです、そんなあいだくんに毎日とっつかまっては「呪われてい〜る〜」と言われていた「浜やん」、浜やんはある日本当に自分にサターン(あいだくんの空想世界に居る悪魔のボス的なやつ)が自分に憑いてしまったんではないかと涙をこぼしました、自分は気の毒に思い、あいだくんに相談をしたら、あいだくんは不敵な笑みを浮かべ、浜やんに言いました
「ちんちんに封印マーク描いてやるよ」
浜やんは涙をぬぐい、嬉しそうにちんちんにマークを描いてもらっていました、48時間消してはダメというあいだくんの言いつけを守り、浜やんはサターンとおさらばしたようです
あいだくんの将来はきっと「我輩」とか言って「お前も蝋人形にして東京タワーに飾ろうか〜ゲハゲハゲハ〜」っていうデーモン(閣下)になるんではないかと、その時すごく不安になったこと忘れません